『スペースインベスターズ』プレイのヒント

基本戦術

『スペースインベスターズ』にはさまざまなカード効果がありますが、中でも重要なのが「アストコインを得る」「カードを獲得する」「(コストを払って)カードを出す」という3つのアクションです。
 最初の場札の「本社ビル」と「事業計画」では、効果を使っても得られるアストコインは2枚ですし、場から取れるカードは1枚です。まずはここを強化しなくてはなりません。

 最初に配られた自分の5枚の手札を見て、「アストコインを得る」か「場(か山)のカードを獲得する」というカードがあるかどうかを真っ先に確認すべきです。
 もしそれらのカードがなければ、共通の場にある4枚のカードを見ましょう。そこにそれらのカードがあるなら、まずはそれらを確保すべきです。
 まずは「アストコインを得る」か「場(か山)のカードを獲得する」という系統のカードを自分の場に出していかないと、戦う準備ができません。

「アストコインを得る」「場(か山)のカードを獲得する」という系統のカードが出せたなら、次は「(コストを払って)カードを出す」というカードを出すようにしましょう。
 コインがたくさん手に入るようになっても、場にカードを出すカードが「事業計画」しかないようだと、頻繁にカードの回復を行わなくてはならず、効率的とは言えません。
 欲を言えば、コストを軽減して出せるカードを優先して場に出したいところです。

「電気アイコンの数だけアストコインを得る」
「通信アイコンの数だけ場または山札からカードを獲得する」
「コストを払ってカードを出す。鉄鋼アイコン/2の数だけコストを軽減する」
 といったエンジンを、なるべく迅速に構築することを目指しましょう。

投資家ボードの詳細

 8種類の投資家ボードは、非常に個性的で、どれも魅力的です。
 これらの投資家ボードの特徴をしっかり把握してゲームに臨むことが、勝利のカギとなります。
 投資家ボードには、大きく分けて汎用タイプと爆発タイプがあります。汎用タイプは、自分の手札や共通の場札の影響をあまり受けない、比較的使いやすい投資家です。爆発タイプは、汎用タイプに比べればやや使いにくさがあるものの、展開がハマれば非常に強力な投資家です。
 自分の手札や共通の場札、称号タイルを見て、展開が合いそうな投資家タイルを選んでください。

●アインハルト・ツィマーマン(汎用タイプ)
 最初から3金を持っているので、分かりやすく人よりも1アクション早く行動ができます。
 どんな手札でも、問題なく戦えるはずです。
 もちろん、「鉄鋼王」の称号が出ているなら最優先での獲得を検討する投資家です。

●中村莉子(汎用タイプ)
 オールマイティアイコンを持つ彼女も、非常に汎用性の高い投資家です。
 投資カードの中には、各種アイコンの数を問うカード以外にも、「通信アイコンを持っていたら~」「鉄鋼アイコンを持っていたら~」といった効果が存在します。それらの効果を最初から使えるのも、非常に強力な点です。
 強いて弱点をあげるなら、称号タイルに絡みづらい点です。

●薛天祐(汎用タイプ)
 低コストのカードをテンポよく場に出せる彼も、汎用性の高い投資家です。
 特に4コスト以下でカードを場に出す効果を持ったカードがあれば、積極的に活用すべきです。
 また数は多くありませんが、4コスト以下で特許タイルを獲得できるカードがあれば、抑えておくべきです。彼のアイデアアイコンを活かすことができます。
 また言うまでもなく、「多国籍企業」の称号タイルとは相性が抜群です。

●ムディワ・ユースフ(汎用タイプ)
 3枚以上のカードを回復するたび、場からカードを1枚獲得できるという彼女の能力は、非常に汎用性の高いものです。どんな手札、場札、称号であろうと、特に不利なく戦うことができるでしょう。
 特にゲームに慣れていないプレイヤー同士で遊ぶ場合、ゲームが長引く傾向になりますので、そうなると彼女の力がフルに発揮されます。
 逆にゲームに慣れたプレイヤーばかりで遊ぶ場合、高速で決着がつく可能性が上がるため、意外と彼女の能力が発揮されないままゲームが終わってしまうこともあるので注意が必要です。

●ローラ・フィッツジェラルド(爆発タイプ)
 コスト5以上のカードのコストを1軽減するという能力を持っていますが、意外とこの効果を発揮する機会は少なくなりがちです。ですので、自分の手札や共通の場にあるカードのコストとよく相談すべきです。特にコスト5のカードが手札に2~3枚あるなら、獲得を検討してもよいでしょう。
 彼女の最大の特徴は、「電力王」と「高級路線」という2つの称号タイルと相性がいい点です。「電力王」と「高級路線」が場に出た場合、とんでもない強さを発揮することでしょう。

●ラムチャンドラ・チャクラバルディ(爆発タイプ)
 手札の上限が1枚増えるという、この手のゲームにおいては一見破格の能力を有しています。
 ですが注意が必要なのは、手札を増やすカードがなければ、この能力は宝の持ち腐れということです。
 自分の手札に「場(または山)からカードを獲得する」というカードがない場合、彼を取るのは控えるべきです。
 逆に「場(または山)からカードを獲得する」というカードがある場合、特に「通信アイコンの数だけ~」というカードがあるなら、最優先での獲得を検討すべきです。ガンガン手札を増やして、他のプレイヤーを圧倒しましょう。
 また言うまでもなく、「通信王」の称号タイルとの相性は抜群です。

●オリガ・マルシェヴァ(爆発タイプ)
 彼女はゲーム中1回だけ、コストを3軽減してカードを出すことができるという能力を持っています。
 一見アインハルトとほぼ同じ能力に見えますし、彼が鉄鋼アイコン持ちで、彼女が人脈アイコンであることを考えると、アインハルトの方が優秀であるようにも見えます。
 ですが、彼女の真価は、序盤にハイコストのカードを出せることにあります。
 アインハルトは最初から3コインを持っていますが、コインの上限はあくまで5です。ですが彼女は「コストを3軽減する」ことができるので、コインを5枚ためれば、手札をコインとして消費することなく8コストのカードが出せるのです。
 もし自分の手札にキーとなるハイコストのカードがあるなら、彼女を選んで序盤から周囲をあっと言わせ、場をリードしてみるのもよいかもしれません。そういう意味で、「高級路線」の称号タイルとの相性もとてもよいと言えます。
 もちろん、「人脈王」の称号タイルとの相性も抜群です。
 特に人脈アイコンは、通信・鉄鋼・電機と違って、1枚のカードにアイコンが2つあることがなく、一度獲得すると移動が少ないという特徴があります。「人脈王」が出た場合は、最優先での獲得を検討すべき投資家と言えるでしょう。

●ジョアンミゲル・ダ・シルヴァ・ペレイラ(爆発タイプ)
 勝利点が付いたカードか、特許証タイルを獲得した際、場からカードを獲得できるという効果は、いかにも大器晩成型です。似たような効果のムディワが、序盤から活躍するのとは非常に対照的です。ここに彼の使いにくさがあります。
 ただ逆に、エンジンが構築された後半には、毎手番この効果を使用することも不可能ではありません。
 ロマン型であることは間違いありませんが、彼の効果をフル発揮して勝利できたなら、他の投資家では得られない達成感を得ることができることでしょう。

ハンデ戦

 このゲームは、どうしても慣れているプレイヤーが強くなる傾向にあります。これはゲームの構造(コインを得る、場札を得る、カードを出すといったエンジンを素早く構築すると強い)の理解に差が出るためで、仕方のないことです。
 とはいえ、ゲームに慣れたプレイヤーが初めて遊ぶプレイヤーを誘った際、一方的なゲーム展開になってしまうのも残念です。
 そうしたシチュエーションでは、下記のハンデ戦で遊んでみることを推奨します。

・慣れていないプレイヤーは、3枚の入門用カードを最初の手札に入れる。
・慣れていないプレイヤーのみ投資家ボードを使用し、慣れているプレイヤーは投資家ボードを使用しない(勝利点は全員12点先取)。

 これで遊ぶと、かなり良い勝負になるはずです。
 そしてゲームに慣れれば、互角の条件で遊ぶとよいでしょう。